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2015.06.24 Wednesday

「はじめての構造主義」を読んで

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    自分の中で流行する知識人があって、今は橋爪大三郎さんです。社会学者ですね。少し前は宗教学者の山折哲夫さんや中沢新一さんがブームであったりしましたし、白洲正子さんであったり山尾三省さんであったりしました。一時期集中してその方の著書を読み漁る感じです。コンスタントに読んでいるのは、川口由一さんだけです。

    今回は橋爪大三郎さんの「はじめての構造主義」の読後感想です。

    2000年前後に20歳後半を向かえていた私は『ポスト構造主義』もしくは『ポストモダン』の洗礼をもろに受けていました。「構造主義」を知ったのはそのときです。当時は現代美術の作家活動をしていたので、コンテンポラリーな思想潮流に敏感でした。

    またドイツ人アーティスト「ヨゼフ・ボイス」に心酔していましたので、ボイスがあらゆるジャンルに精通しているのを真似て、ハードルの高いジャンルにも挑戦して難しい本に手を出していました。その中の一つが思想哲学での『ポスト構造主義・ポストモダン』でした。

    しかし、まったく解らなかったですね。『ポストモダン』が建築用語から来ていたくらいの知識で、『ポスト構造主義』の『ポスト(それ以後)構造主義』(構造主義を超えて)の元である『構造主義』も当然解らずじまいでした。

    (それでもレヴィ=ストロースの「悲しき熱帯」の書名に影響を受けたパフォーマンス作品「悲しき僕の真空パック」を作り成城大学で公演したりしました。ほかには当時影響を受けたいたルドルフ・シュタイナーの著書名から「血液はまったく特性なジュースだ」を作ったりしましたし、京大の西部講堂では、産業革命の元になった蒸気運動をモチーフに「龍の補助輪を外した日」を公演したり、若い日に吸収した知識を作品に換えるエネルギーがありました)

    50歳代で手に取ったこの本「はじめての構造主義」は、その敵討ちみたいなものです。読後それで解ったかどうかを最初に記してみると、「ちょこっとね」くらいでどうにも頼りないですが、それでも理解の進歩があったことは、正直嬉しいことです。歳を取っても知識欲を失いたくないですから。

    さて、橋爪さんは、構造主義の生みの親として「レヴィ=ストロース」にしぼり解説を試みています。

    その中で私が「構造主義」について理解したのは、「主体を超えたところで、その「構造」を解すれば新たな境地が見えてくる」ということにつきるかな。(あまりにも獏とした”まとめ”ですみません・・・)

    「主体に振り回されることなく、全体の構造を見渡して『変換』しながら再構築して、本質に迫ろうとしてる」と考えられるのではないか、とも。

    その「変換」なる概念の元ネタが「数学」にあるということ。これは20代の頃にも何となく知っていました。ただ中学時代から「数学恐怖症」があり、その時点ではお手上げ状態に。それが50代でやっと解説つきで知ることができたのは、温めてきた甲斐があったということです。

    本によると、ユークリッド幾何学の5大公理は証明を超えたものとして「公理=真理」と呼ばれて不可侵だったのが、空間もゆがむとの「非ユークリッド幾何学」によって打ち砕かれてしまったのが近代。

    そして「射影幾何学」の登場によって、見る位置によって見える形が変わると知った人々が、その「性質=構造」を研究した。そのアイデアが「構造主義」の考えの元になっている、と橋爪さんが数学の話を通して解説されていたと思います。(これであってるかな?若干心配・・・)

    私が解説するより、この本を読んで下されればもっといいに違いないので「構造主義」について解ったふりをするのは、ここまでとします。

    本当の読後の感想は、こうなります。

    「研究したり発見したり思想を持ったりするのはいいけれど、それで得た答えを自分自身が実現できるように生きないと、意味ないなぁ」

    「つまり発表したり出版したりして世に問うことは意味があるけれど、最終的には自分がその「答え自身」を人生の中で表現したり、近づこうとしないと中途半端じゃないか」

    「構造主義」が導きだした思想とは接点が薄いですが、現代の思想潮流の到達点がこれだと私は考えています。
    だから「構造主義」も「ポスト構造主義」も私にとって重要なのです。


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